「サーバ/インフラを支える技術」を読んでお家に帰ろう!

かなーり前にid:hirose31くんから献本いただいたんだけど,いろいろ思うところがありすぎて書評を書くのが遅れました. 献本ありがとう&ごめんよ > id:hirose31



[24時間365日] サーバ/インフラを支える技術 ?スケーラビリティ、ハイパフォーマンス、省力運用 (WEB+DB PRESS plusシリーズ)

[24時間365日] サーバ/インフラを支える技術 ?スケーラビリティ、ハイパフォーマンス、省力運用 (WEB+DB PRESS plusシリーズ)



もういろんな人が書評を書いているけれど「サーバ/インフラを支える技術」はとても良い本だ.LVSやDRBDなど「聞いたことあるけど,実績が不明で使うのをためらわれる」ような技術をDSASはてななどの大トラフィックを受けるサービスで実践投入し,おそらくは試行錯誤の中,相当に痛い目を見てるはずだけど,そんなことはちっともおくびにも出さず我々に答えだけを見せてくれている.今まさにサービスなどで苦しんでいる/苦しむことになるであろう人みんなに読んでもらいたいと思う.


また全く個人的なことだけど,この本を手にしたとき,実に感慨深いものがあった.おそらくこの本が産まれることになったきっかけの一つは,


いかにして冗長構成を作るか 〜DSASの場合〜
http://dsas.blog.klab.org/archives/50649051.html

こんなに簡単! Linuxでロードバランサ (1)
http://dsas.blog.klab.org/archives/50664843.html

こんなに簡単! Linuxでロードバランサ (2)
http://dsas.blog.klab.org/archives/50665382.html

こんなに簡単! Linuxでロードバランサ (3)
http://dsas.blog.klab.org/archives/50675098.html

トラフィックに対応できるLinuxロードバランサを目指して 〜 LVSをNATからDSRへ
http://dsas.blog.klab.org/archives/50678999.html

というエントリ群に対して


MySQL の負荷分散に LVS + keepalived を使う
http://d.hatena.ne.jp/naoya/20060901/1157109663

id:naoyaさんが実際にはてなで試してみるという,このあたりから始まる一連のエントリ群だったのだと思う.またこの後のid:naoyaさん,id:hirose31くんのやりとりや,Web+DB PRESSでの連載記事,


DSASのいろいろ
http://dsas.blog.klab.org/archives/50936912.html

KLab勉強会
http://lab.klab.org/wiki/KLab%E5%8B%89%E5%BC%B7%E4%BC%9A

などを野次馬根性でずっとウォッチしていたので,これら一連の活動の集大成として「サーバ/インフラを支える技術」が出版されたというのは実に感慨深かった.


ところで今からこの本を読む人,もう読んじゃった人たちはおそらくはまさにサービスでトラフィックを受けている/これから受けることになる人たちだと思うのだけれど,そういう人たちに対して私は問いたいことがある.それは「何のために安定したインフラを作るか?」ということだ.


「は?サーバ落ちてたらおまんまの食い上げだろ?何言ってるの?」


というのはもちろんそうなんだけど,もうちょっとおつきあい願いたい.yamaz脳内調べによるとインフラを支える立場にいる人は責任感が強く,自己犠牲をいとわないタイプの人が実に多い.


かつて私のチームのインフラ担当のメンバーは3,4人くらいいたんだけど,


子供?いるさ.システムという名の子供たちがね.いつも目をかけてないとすぐグズる困った奴らさ.
雨の日も風の日も彼女に振られた日もサーバのおもりをし続ける.毎日.毎日だ.
  そうなるとどうなると思う?サーバが彼女のように思えてくるのさ.
結婚? あぁなんか仏教用語でしたっけ?


というようななんだか哀れな思考を持つ人たちが多く,ホントに困っていた.


彼らの典型的な思考パターンは「俺さえがんばれば何とかなる」というもので,彼らの英雄的努力でカバーできる限りはその部分の改善を行おうとしてなかった.


私は当時彼らのトラブルの責任を取る立場にあり,だけどどうしてもギャルとデートする時間を捻出したかったので,人的努力をしている箇所を徹底的に見直し,プログラムによる自動化を推し進めた.結果プライベートの時間を捻出することに成功し,無事幸せな家庭を作ることができた.


だから「何のために安定したインフラを作るか?」の答えは「インフラが落ちてると売り上げが上がらないから」とか「お客さんやユーザに迷惑がかかるから」というような「他人が困ることになるから」という理由ではなく,さらにその先の「自分自身が幸せな生活を送るため」であって欲しいと思う.


「サーバ/インフラを支える技術」はまさにそのための本で,皆さんにおいてはこの本を読んで徹底的に自動化を推し進め,定時に家に帰れる体制を作り,幸せな人生を歩んで欲しいと思う(おおげさ).


キャッチフレーズは


「サーバ/インフラを支える技術」を読んでお家に帰ろう!


だ.

(おしまい)

yamaz的日常

今日9/11は米同時多発テロが起きた日で,AkamaiのCTOであるDaniel Lewin氏がそのテロに巻き込まれた日でもある.個人的にはどうしても忘れられない日で,「サーバ/インフラを支える技術」を読むような人にはぜひ知ってもらいたいことがある.

9/11とAkamai Technologies社
http://d.hatena.ne.jp/yamaz/20060911

併せて読んでもらえると幸いです.