これはたしかにすごい! Facebookの「Social Ads」
IDEA*IDEAさんのとこより.
いや,実際超すごいと思います.ひさびさにインターネット広告関係で感動したので,私も勢いで書きますよ.
私のBlogにしては唐突だと思われたかもしれませんが,私の現職は
インターネット広告関連技術の実装及びコンサル一切で,この手の
実装の話を日々してます(最速配信は単なる手法).
で,前職と合わせて8〜9年ほどずーっとインターネット広告技術に
携わってきたわけなんですが,行動ターゲティングの時より感動しました.
ものすごくおおざっぱに言うと,ディスプレイタイプのインターネット広告の
歴史はいかにPV単価を上げるか,もしくは下げないようにキープするかの歴史と
いってもよく,様々な手法が編み出されてきました.
- 特定のページにだけに出す(サーチワード広告,プロパティ広告,コンテキスト広告)
- 表示頻度をコントロールする(枠売り,Jack広告,フリークエンシーキャップ)
- クリエイティブの質を上げる(Flash,大容量化)
- 配信対象のユーザを絞る(プロファイルターゲティング,行動ターゲティング,地域ターゲティング)
- 付加価値をつける(詳細レポートを出すなど)
などなど.
今回のFacebookの「Social Ads」は「○○した友達を持つAさん」に
広告配信するわけですから,上記でいえば「配信対象のユーザを絞る」にあたります.
この手法はいままで全くなかったかというとそうではなく,たとえばmixiなどでは
「マイミクシィ最新レビュー」「マイミクシィ最新ミュージック」という
アフィリエイトの形で実装されてます.ただこれを一般化して外に販売するという
のは新しいと思います.
IDEA*IDEAさんのところでは
GoogleのOpenSocialうんたらはこの発表から目をそらさせるものだったのでは、という憶測まで飛んでいますね。
なんて書かれてるけど,たしかにどうかするとGoogleにとって脅威になる可能性はあります.
ちょっと考えたところ実装自体は比較的難しくないことがわかりましたが,なんといっても
大事なのは「友達が○○しましたよ」というソーシャルデータなわけで,これはGoogleが
今まで集めてきてない(集められない?)であろうデータです.
ただ日本でこれがはやるかといえば,難しいという印象です.バズワードとして
一時的には売れるかもしれませんが,日本の予算ありきの商習慣のままだと
手放しでバンバン売るのは難しいだろうなぁと思うからです.結果,派手な
登場だったわりにいまいち販売しにくく,盛り上がりに欠ける行動ターゲティングと
同じような位置づけになりそうな気もします.
うーん.でもこれ考えた人は頭いいなぁ.眠気がいっぺんに覚めちゃいましたよ.
(おしまい)